ロンドンのデニムアップサイクリスト、Alexandra Armata さんのデニム作品

image by Alexandra Armata

ロンドンを拠点に活動するデニムアップサイクリスト/デザイナー、Alexandra Armata (アレクサンドラ・アルマタ) さんのデニム作品についてご紹介します。彼女を作品を Denim Dudes のインスタグラムで見つけたのですが、日本のデニムを扱ったデザイナーにはない独創性や、リメイク的なアプローチが非常に面白いです。

こちらはオーガニックコットンのデニムを使用したマスクで、バンダナ柄を工業用ミシンで縫っています。

こちらはセクシーなヒップカットアウトジーンズに、大きな手袋と花のブローチを添えています。この大胆なデニムパンツは日本でもダンス系の人とかに流行りそうです。

縫い目、と題されたアップサイクルの風通しの良さそうなデニムパンツです。デザイナーのアレクサンドラさんは次のように述べています。

ユーズドジーンズを解体すると、たくさんの縫い目が緩くなります。ウォッシュアウェイ・フュージングで結合し、色ごとに並べ、ステッチでつなぎました。フライフロントに露出したジッパーを使用したのは、4枚重ねのデニムの縫い目を通すことができなかったからです。そのため、よりミニマルなアプローチで、ローライズ、ワイドレッグのシルエットを作りました。

こちらはパッチワークのデニムです。ベースはリーバイス501を使用しており、Wrangler のグレー/ブルーのライトウォッシュジーンズをアップサイクルしています。

デニムのアップサイクルやリユースの定番の手法のひとつで、私のドローイングスタイルも取り入れた一本を作りました。私は普段、パッチワークを好まないのですが、脱構築の感覚がより広く理解されてきていることに気づかされました。

このジーンズは、これまでのジーンズの端切れを使い、家庭用ミシンでさまざまな刺繍をし、色糸でトップステッチをかけ、表面に控えめにドローイングをして繋ぎ合わせました。フロントはダブルポケットで縫い目がずれており、バックは急角度でヨークが途切れています。

このジーンズの「ベース」は、メンズの Levi’s 501 のとても軽いウォッシュジーンズと、Wrangler のグレー/ブルーのライトウォッシュジーンズをアップサイクルしたものです。

Alexandra Armata (アレクサンドラ・アルマタ) さんは、上記で紹介したこれらのデニム作品のプロジェクト「30 Jeans in 30 Days」と出して Covid-19 のロックダウン中に制作したそうです。このプロジェクトについて彼女は以下のように説明します。

「30 Jeans in 30 Days」

30 Jeans in 30 Days」は、マルティーノ・ガンペールの「100 Chairs in 100 Days」からインスピレーションを得た、アップサイクルデニムの実験である。70本以上の中古ジーンズを現地で調達し、1月のロンドン封鎖期間中に個別に解体された。

その結果、多くのデザインは意図せずして元のジーンズの文脈を称え、自然に配置されたジーンズの摩耗パターンやひげを活かしているのです。ジーンズはどこにでもあるにもかかわらず、様々な新しい人生を歩み、着る人の信念やライフスタイルを的確に表現することができるのです。このプロジェクトでは、ジーンズの何が価値あるものとされているかを再評価し、本来の寿命を超えて衣服に感謝します。

私がジーンズを愛するのは、その文化的な意義とほとんど詩的な象徴性からきています。子供の頃、共産主義時代のポーランドでジーンズにまつわる興奮について、家族から多くの話を聞きました。ジーンズは若者のエンパワーメントと西側諸国との再統合の希望を象徴していたのです。文字通り政治的な力を持つ衣服はほとんどありません。私がジーンズに興奮を覚える理由のひとつです。

Alexandra Armata さんのデニム作品に興味を持った人は、彼女のインスタオフィシャルサイトをチェックしてみて下さい。